ヨーガのフライングで米国ロードアイランド州の生活の質が改善

この実験に先立ち、1978年夏以降の2年間に米国ロードアイランド州の全住民(75万人)の生活の質全般にかなりの影響がもたらされるという予測が公表されました。その影響の結果は、同州のそれ以前の傾向、および、対照として選ばれたデラウェア州(人口統計学的変数がよく似ているため)の状況と対比して検証されることになりました。

その結果が偶然にまたは他の原因から生じたと解釈される可能性を排除するため、複数の変数(犯罪件数、死亡数、死亡自動車事故件数、失業率、大気汚染の程度、アルコール消費量、タバコ消費量)がすべて同時に改善を示すことが事前に予測されました。研究者はそれらの変数のデータを政府の関連部門から入手しました。そして、これら様々な変数すべてを一つにまとめた「生活の質」指数と呼ばれる統計値が考案されました。

プロジェクトの開始に伴い、TMシディプログラムとヨーガのフライングの訓練を修了しているTM教師300人がロードアイランド州に派遣されました。彼らは即時に影響を生み出すためにヨーガのフライングをグループで実践しながら、長期的な影響も生み出すためにできるだけ多くの人々にTMを指導しました。

Rhode-islandプロジェクトが終了して科学者たちがデータを検討した結果、1978年夏には直前の過去5年間と比較して顕著な改善が起こっていることがわかりました。以前の年には生活の質指数は大きく変動しつつも全体的には減少傾向が続いていました(平均で-0.42)。しかし実験期間中、指数は+1.5に跳ね上がり(p<.01)、その後2年間にわたり平均で+0.7を維持しました(p<.01)。対照のデラウェア州では改善は見られませんでした。

変数が正確にどれだけの改善を示したかは、個々の変数を綿密に分析することによって明らかになりました。以下に示す変数は、事前に予測されたものもあり、また、後から検討されたものもあります。

自殺:以前の年の夏と比較して42%減少、調査対象の5年間で最大の減少。
離婚率:7.7%減少、調査対象の5年間で最大の減少。
死亡自動車事故:過去5年間は毎年18%増加していたが、78年夏は54%減少。統計開始以来初めての減少。
殺人:過去5年間は増加傾向が続いたが、78年夏は前年夏と比較して49%減少。
重大犯罪:前年と比較して22%減少。統計開始以来最大の減少。
自動車窃盗:7〜8月期としては統計開始以来最小の窃盗件数。また統計開始以来最大の減少。
ビールおよびタバコの消費量:78年夏に初めて減少。
総就職数:78年夏に過去最高を記録。
大気汚染(一酸化炭素およびオゾンの基準値超過日数):統計開始以来最大の減少。
天候:1978年夏は快晴率が30年間で最大(通常、温暖な天候は犯罪の増加と相関する)。Ref. The Journal of Mind and Behavior  8: 67–104, 1987. Collected papers vol 4,321 pp. 2521-2531